旧暦(太陰太陽暦)の仕組み|1か月の決まり方、閏月、日本と中国のずれ
旧正月、十五夜、旧盆など、今も「旧暦」で日付が決まる行事は少なくありません。旧暦の日付は毎年西暦とずれるため、わかりにくいと感じる人も多いでしょう。この記事では、旧暦(太陰太陽暦)の1か月の決まり方、閏月(うるうづき)が入る理由、日本と中国で旧暦の日付がずれることがある理由を解説します。
旧暦は「月」と「太陽」の両方を使う暦
日本で一般に「旧暦」と呼ばれているのは、明治時代の初めまで使われていた天保暦(てんぽうれき)の計算方法にもとづく太陰太陽暦です。月の満ち欠けで1か月を決め、太陽の動き(二十四節気)で月の名前と季節を合わせる、という2つの仕組みを組み合わせています。
日本は明治5年12月2日の翌日を明治6年1月1日(1873年1月1日)とし、現在の太陽暦(グレゴリオ暦)に切り替えました。それ以降、旧暦は公式の暦ではなくなりましたが、行事の日付や六曜の計算に今も使われています。
1か月は新月の日から始まる
旧暦では、新月になる瞬間を含む日を「1日(ついたち)」とし、次の新月の前日までを1か月とします。新月から次の新月までは平均で約29.5日なので、1か月は29日(小の月)か30日(大の月)になります。12か月では約354日となり、太陽暦の1年より11日ほど短くなります。
「十五夜」は旧暦8月15日のことで、月の初めが新月なので、15日ごろに満月に近くなります。ただし、新月から満月までの日数は毎月少しずつ違うため、十五夜と満月の日が1〜2日ずれることもあります。2027年は十五夜が9月15日、満月が翌日の9月16日です。
月の名前は「中気」で決まる
旧暦の月の名前(正月、2月、3月…)は、その月に含まれる二十四節気の「中気」で決まります。雨水を含む月が正月(1月)、春分を含む月が2月、穀雨を含む月が3月というように、12の中気がそれぞれの月に割りふられています。
閏月が入る理由
旧暦の1年は太陽暦より約11日短いため、そのままでは月の名前と季節が少しずつずれていきます。そこで、中気を1つも含まない月が出てきたときに、その月を前の月の「閏月」とし、1年を13か月にして季節とのずれを直します。閏月はおよそ3年に1回入り、19年でほぼ7回の割合です。
- 2025年:閏6月(7月25日〜8月22日)
- 2026年・2027年:閏月なし
- 2028年:閏5月(6月23日〜7月21日)
- 2031年:閏3月(4月22日〜5月20日)
日本と中国で旧暦の日付がずれることがある
旧暦の1日は「新月になる瞬間が、その国の時刻で何日にあたるか」で決まります。日本の旧暦は日本時間、中国の農暦は中国の標準時(日本より1時間遅い)で計算するため、新月が真夜中ごろに起きると、両国で月の始まりが1日ずれます。
2027年2月の新月は日本時間で2月7日の午前0時台、中国の時間では2月6日の午後11時台です。このため、日本の旧暦の旧正月は2月7日、中国の春節は2月6日になります。2026年も、旧暦9月の始まりが日本では10月11日、中国では10月10日と1日ずれました。
旧暦2033年問題
天保暦の決まりをそのまま当てはめると、2033年の秋から2034年の春にかけて、どの月を閏月にするかが決まらなくなることが知られています。これを「旧暦2033年問題」といいます。公式の旧暦がない今は、どこに閏月を置くかによって、カレンダーごとに旧暦の日付の表記が分かれる可能性があります。
今も旧暦で行われる行事
- 旧正月(春節):中国や台湾、韓国などでは大きな祝日です。日本では沖縄の一部地域などで祝われます。
- 十五夜(旧暦8月15日)と十三夜(旧暦9月13日):月見の行事です。
- 旧盆:沖縄などでは、旧暦7月13日〜15日にお盆の行事を行います。
